中学受験での塾のかけもち

中学受験で個別指導塾をかけもちさせようと考えている親もいるようですが、塾のかけもちは出来る限り控えた方が良いです。特に中学受験を目指しているのであれば尚更です。塾にはそれぞれ方向性があります。同じように見えても微妙に違うケースは珍しくありません。

そのため、基本的な話ではありますが、違うコンセプトの塾に通うだけで負担となってしまうのです。ポジティブに考えるのであれば、違う塾に通う事でいろいろな形で指導してもらい、視野を広げる事が出来るようになるとも言えます。ですが中学受験の場合、まず時間がありません。塾をかけもちした場合、どっちつかずなものとなってしまい、ともすると中学受験のためではなく、塾のための勉強に成り下がってしまう可能性があります。宿題を出された時、一つの塾に通っているだけであれば宿題をじっくりと解く事が出来ます。

ですが二つの塾から同時に宿題を出されたら、その場合は「宿題」がメインとなってしまうのです。宿題を解いて学力アップする事ではなく、宿題そのものがメインとなってしまいます。何もしないよりは良いでしょうが、双方共に表面的なものとなってしまい、かけている時間の割りに身に付いていないといったケースが珍しくないのです。これでは本末転倒です。一つの塾では不安に感じてしまうというケースがあるのも解らない話しではありません。

確かにどうしても不安に…といった気持ちが芽生えてしまうと、親としては「もう一つ塾に」といったように、ついつい無理を押し付けてしまうような事をしてしまいがちではあるのですが、これはあまり良い方法ではありません。かけもちをと考えているのであれば、ジャンルの違うものにすべきです。例えば塾に通わせ、空いた時間に家庭教師に来てもらう。これは良い方法と言えます。塾で新しい事を教わったり、どのように勉強すべきかを教えてもらい、家庭教師で復習する。

家庭教師とは一対一ですから、解らない事があれば聞けますので、より理解度も高まるでしょう。このような形でのかけもちは効果的になるケースもあるのですが、塾同士をかけもちするのは効果的どころか生徒にとっては負担増となってしまうだけの可能性もあります。塾に通う場合、移動の時間もあります。大人ですら移動は大変なのですから、子供はもっと大変なものです。学校であれば歩いて行ける距離でしょうが、塾ともなると公共交通機関を利用しなければならないケースもあるかもしれません。

移動だけでもそれなりの疲労度があるのです。ましてや双方に気を使わなければならないのですから、塾のかけもちというのは決して良いものではありません。かけもちするくらいなら、一つの塾でより重点的に教えてもらったり、自習室等を活用し、講師により深くレクチャーしてもらったりと、「広く浅く」よりも「深く」塾と付き合うべきです。塾としても、生徒はとても大切な存在です。どのような特徴なのか。

苦手科目や得意科目、考え方などいろいろな事を把握しておきたいと思うものですが、かけもちしていると中途半端となってしまいます。先の話ではないですが、中学受験のためではなく、塾のために勉強しているような状況となってしまうと、塾側としても本末転倒です。

そのような事にならないよう、塾は一つにすべきです。だからこそ塾選びはとても大変なのです。かけもちすれば良いという事はありません。どのような事でも、それこそ大人であっても掛け持ちは大変なものですから、子供はもっと大変です。勉強どころか体力が持たないケースすら出てきますが、それでは本末転倒です。信じる事が出来る塾を選び、そこに子供を任せるようにすべきですし、塾側としてもそれを望んでいるのです。